アコーディオンを演奏するにあたって気を付けることを考察してみた

私はアコーディオンをかれこれ8年ほど弾いていますが、いまだに奏法についてはわからないことばかりです。とくに最初の数年間は、あまりよろしくない姿勢で弾いていたため最近になってそのクセを直しているところです。

直すのに苦労してしまうポイントもあれば、意識するだけでたちまち操作性が上がるポイントもあります。そのポイントに気づいた瞬間は本当に感激しますね。はたから見ても大差ないような違いでも、自分の中での感覚は明確に変わります。

それと同時に「もっと早く知りたかった・・・」という気持ちも芽生えます。。

まぁそもそもこのサイトを設立したきっかけは、私のような迷えるアコーディオン奏者の方に情報を届けるためだったり、最初におさえるべきポイントを飛ばしたまま弾き続けて壁にぶつかる人を一人でも減らしたいという願いを込めて書いていたりします。私の失敗談の数々をどうぞ参考にしていってください。

   

専門店で働きながら自分なりに研究した結果

さて、私のアコーディオン人生8年間で何名かの先生に教わったり教本を読んだりしてわかったことは、結局人によって弾き方が違うということ・・・。残念ながら日本国内にはアコーディオン専門の音大や教育機関がないので(あったとしても「その他」「民族楽器」のような位置づけだったりして)なかなかメソッドの確立が統一、浸透していないのが現状のようです。

アコーディオンは他の楽器よりも身体と密着する面積が広いせいか、楽器の大きさと奏者自身の体格との相性によって弾きやすさのポイントが変わってしまいます。それも教本でなかなか構え方やベローイングが明記されない理由の一つなのかもしれません。

これはあくまで私自身の経験上なのですが、意識すると良いだろうなと思ったポイントを今回まとめてみました。

  

≪ご注意≫
※私がブログに書くことは、私の経験談と情報収集の結果になります。皆さんが目にするようなプロの方々は基礎段階は終えた上で「ご自身に合った」メソッドを確立されてると思います。必ずしも私の見解が正解とは限らないという事をご了承の上お読みください

   

       

アコーディオンを演奏するにあたって気を付けること   

●楽器のかまえ方、準備

・イスは浅めに座る
→背もたれに寄っかからないこと

イスの背もたれに寄りかかってしまうとここぞという曲の盛り上がるポイントなどで力が入りづらくなってしまいますし、見栄えもあまり良くないです。どちらかといえば前に出るくらいの気持ちで、機体は寝かせないでまっすぐ立てておくと、立奏の場合でも対応できます。

   

・アコーディオンの縦の線(ロゴ)が地面に対して垂直になるようにかまえる
→鍵盤部は身体に沿ってナナメについている

これは初め気づきづらいことなのですが、アコーディオンはキーボードのように楽器全体が平らで一直線の形をしているわけではありません。楽器を構えた状態で上から見てみると、ベース部、蛇腹まではほぼ真っすぐですが、鍵盤部は少しななめになっていませんか?これは鍵盤の部分が身体に沿うようにと設計されているからです。この形を活かして、ボディと蛇腹のゾーンは両肩と並行になるように、鍵盤部は身体に沿うようにかまえると良いと思います。

ちなみに私は最初、鍵盤部が自分の身体と平行になるように構えていたため、非常にベローイングがしづらかったです。蛇腹を自分の左ナナメうしろにひっぱるような方向になって訳ですからね。ベースボタンが押しづらかったハズなんですけど自分じゃ何が原因なのかは分かっていませんでした。苦笑

何か特別な理由やこだわりがない限り、ボディと蛇腹のゾーンは両肩と並行になるように、鍵盤部は身体に沿うようにかまえるのが良いと思います。

   

・アコーディオンの蛇腹の付け根を太ももの付け根にピッタリつける(座奏の時)

蛇腹ゾーンを太ももにくっつけてしまうとベローイングしづらいので「鍵盤部のボディのきわ」の部分を左太ももの付け根にくっつけるようにします。

   

・アコーディオンストラップ締めすぎない
→首周りは少し空間ができる

ストラップは締め付けるものではなく、楽器を支えるためのものです。ブカブカだと弾きにくいですが、絞めつけ過ぎてもよくないです。ここではざっくり調節して、最終調整はもう少しあとに行います。

   

●「右手」はヒジの意識が大切

・ヒジが下がって脇が締まらないようにする
→頭(脳天)、肩、ヒジ、が一直線上にくるようにかまえる

頭、肩、ヒジの3点を意識すると、脇が締まらなくなります。私は腕が短かったせいか、ひじが下がり背中側に寄っていたようで、脇がめちゃくちゃ締まっちゃってました・・・。3点が一直線になると、気持ちヒジは前に出る感じになります。

アコーディオンの鍵盤は縦になっており、目視確認もほぼできないので正直ピアノより不利な条件です。適度にヒジが張って脇が締まらなくなることで、腕や指がブレずらくなるのでミスタッチも減ります。また脇が締まった状態よりもフレーズの表情をつけやすくなると思います。

    

★ここまでの状態の姿勢にアコーディオンの鍵盤部を合わせる★

   

  

私のここ数年の調査によりますと、どこに中心線を持ってくるのかは人によって異なるので決まったラインをひとつ決めるというのはなかなか難しそうです。

なので私の現時点での結論は、ロゴが地面に対して垂直で、ボディが正面を向くように楽器を太ももの上に置いて、頭と肩と右ヒジが一直線上になるように右腕を構え、ひじを曲げた時に自然と手のひらが置かれる位置、ここに鍵盤部(ボタン式も)を持ってくるのが無理のない姿勢なのかなと思っています。

     

   

・鍵盤はふわっと掴む感じ
→指先でポチポチ押すのではなく、手全体でふわっと掴む感じで

アコーディオンの鍵盤はピアノと同じ配列をしているのですが、発音方法が異なるため「打鍵」の感覚とは少し違います。(詳しくは別のブログに書きますが)鍵盤を押すと、中の駒が開き空気を通すための穴が開く仕組みになっています。打鍵というよりは管楽器のボタン操作に近いものがあります。ボタンを押す感じというよりはやさしく触れ、音が鳴っている間はなでるように鍵盤を弾くとキレイな音がキープできるかと思います。

   

●「左手」は手の角度が大切

・左手はベーススイッチが触れるくらいまで手を出す
→ベース側にスイッチがついてない機種は、一番蛇腹に近いベースボタン小指がつくくらいまで)

これ、初心者の方のほとんどがそうなのですが、左手をしっかりベースバンドに通しきれていない人が多いです。指先がちょこっと向こう側に出るくらいまでしか通さないので、可動域が非常に狭くなっていまいます。思い切って左手は向こう側に出していきましょう。

    

・まず最初に指を置くべきベースボタン
E♭触ってからCを探す

これはなぜかといいますと、下から上に触ると自然と指先が上に向くからです。たいてい印のついた真ん中のベースCを押さえるところから始めると思いますが、皆さん指が「横向き」のまま音を出してしまうんですね。最初はいいんですが、だんだん色んなベースボタンやコードボタンを使うようになってくると、定位置がわからなくなっていきます。

ほとんどのアコーディオンのベースボタンは斜めに配列されています(ベルギー式は真っすぐ)。この特性を活かすために、指も自然と斜めに沿うような姿勢を作っていくと良いと思います。

C(ベース)のボタンは薬指で触り、となりのCM(シーメジャー)は中指で触ると自然な指の角度になります。

   

★ここまでの姿勢の状態で、楽器がぐらぐらしないように
アコーディオンストラップの長さを調整する

   

姿勢をよくして座る、楽器を正面に向けて太ももの上に置く、右手が自然な位置に来るように鍵盤部を合わせる、左手をベースバンドにしっかり通す、ベースのCボタンを探す、ここまで来た時にズレないような長さにアコーディオンストラップの長さを最終調整します。

   


●「ベローイング」はイメージが大切

・蛇腹は左腕でゆるやかな弧を描くように開け閉めする
→蛇腹は手首で動かす
立体的な扇子を開け閉めするようなイメージ

実際は扇形とは違った形で立体的に伸びるので、あくまで脳内のイメージとして。ベローイングは人によってけっこう違うので今後も引き続き研究していきたいと思っています。


・(左手の)親指(関節と関節の間)、小指(の根元)、手首(ベースバンドにつく部分)
→この3点に力を入れる。
→その他の指はボタンを押すことに専念させる。

親指の関節と関節の間の部分をベース部の角にあてます。ベース部を弾く際はなるべく離さないようにします。

小指は根元の部分だけベース部の角に触れるようにして支えます。触れるだけですからあまり力を入れすぎないようにしてください。指先から根元まで全体がベース部にべたっとくっついてしまうと、意図しないボタンが押されてしまいます。小指で弾くときは指先だけで弾くようにします。

いきなりべースのCボタンを押すのではなく、下の印(E♭)を触ってから真ん中の印(C)を薬指でさわり、そのまま斜めの配列に中指・人差し指を合わせると、腕は真上ではなくやや斜め上を向く自然な指の角度になります。


・重さで重心が左にズレていかないように右肩意識する
→右も左も脇が締まらないように気を付ける

アコーディオンは常に左右の重心が変化しながら演奏する楽器なので、気を付けていないと動いている左手側(ベース部)の方へ重心が傾いてしまいます。そこで大事なのが右肩ヒジです。●「右手」はヒジの意識が大切のところで触れましたが、実はここでも重要な役目を果たしています。重心が左に傾きそうになったら、右肩と右ヒジを意識すると左に引っ張られないようになります。

      

●アコーディオンは呼吸する楽器

・蛇腹を開く=息を吸う、蛇腹を閉じる=息を吐く

蛇腹はアコーディオンの始まりも終わりも決める絶対的な存在です。ここへの意識の差で音の印象が決まるといっても過言ではありません。音楽性や表情のつけ方などの表現力に直結する重要なパートのひとつです。

アコーディオンは鍵盤楽器でもある一方、空気を使う蛇腹楽器でもあります。蛇腹操作と鍵盤操作の両方で「音の形」を創ることができるという不思議な魅力をもった楽器です。発音に関しては音が減衰していくピアノやギターとは異なる点になりますので、管楽器のような息づかいをする意識が必要かなと思います。

鍵盤楽器であり、リード楽器であり、そして蛇腹楽器であるアコーディオン。他の楽器にはない特有の仕組みを知り、奏者自身が音を味わいながら演奏することが実は技術力の高さよりも重要なのことなのではないかなと私は思っています。 

   

最後に

現時点ではこんなところになります。コメントを入れたらずいぶん長くなってしまいました。言葉にするのは簡単ですが、実際やってみるのは難しい!

正直私は今までぜ~んぜん意識できていませんでした。まだ思い通りに弾けないという方も大丈夫です。安心してください。

今まで意識していなかったポイントがあれば、それをヒントにゆっくりひとつずつ自分と楽器を観察していってみてください。

いつかアコーディオンと一体化したような演奏ができますよう、このブログが参考になりましたら幸いです。

では、また!