音色切替スイッチのはなし② 音色の成分とは

   

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今回はスイッチ操作に関連した知識として、「アコーディオンの音色は何種類あるのか?」について解説していきたいと思います。

  

※「1台につき何個のボタンが・何個セットされているか?」ではなく、「アコーディオン自体の音色」は「どう構成されているのか?」についての分析記事になります。

  

スイッチの組み合わせと数は、その機種によってすべて異なります。同じ機種でも、製造年によってはその組み合わせが違ったりすることもよくあります。

  

アコーディオンの音の構成成分を知れば、効果的なスイッチ操作ができます。是非ご一読ください!

  

目次

  • アコーディオンが織り成す音の成分
  • 同音と倍音の組み合わせ
  • 各音の特徴
  • (1)単音:リード一枚(シングル)
  • (2)重音:MLまたはHM(オクターブ)
  • (3)複音:MM(トレモロ)
  • (4)複重音(マスター)
  • 最後に

   

  

アコーディオンが織り成す音の成分

  

アコーディオンの独特の音色、それは同音と倍音の組み合わせということになります。

押さえる鍵盤やボタンは1つだとしても、実際に鳴っている音は1つとは限らないんですね。

これがいわゆるアコーディオンの音色の「あたたかみ」や「重厚感」といった独特の魅力を創り出す素なのです。

  

  

同音と倍音の組み合わせ

分析すると、

「単音 重音 複音 複重音」 

この4つが、アコーディオンの全ての音ということになります。

MMLの三枚リードの場合

  

   

各音の特徴

ただ1つのリードによる単音(シングルトーン) 

1個の音にその音の1オクターブ上または下の音を重ねた重音(オクターブ)

同じMリードを組み合わせた複音(トレモロ)

および両者混合の複重音(マスター)

それぞれの音について、解説していきます。

  

  

(1)単音:リード一枚(シングル)

・・・音が最も高く細い、最も甘さを持ったリード。単音なので音量(ボリューム)が限られてしまいますが、繊細な響きを表現することができます。

  

(2)重音:MLまたはHM(オクターブ)

・・・オクターブの二音が同時に鳴ることにより、深さを感じさせ、重厚な音色となります。

バンドネオントーンともいわれ、鋭さがあります。HLの2オクターブ差の二音とあると、さらに鋭く感じます。

印象的なメロディーには最適ですが、和音を奏でる際は、まとまりに欠ける音色となりやすいので、音選びには注意が必要です。

  

(3)複音:MM(トレモロ)

一枚のリードを標準ピッチに、もう一枚のMをやや高く取って、いわゆる波動をつけたものです。音色は派手で明るくなるが、あまりに波動を付けすぎると品が悪くなります。

こちらも、メロディーラインでは存在感を発揮しますが、和音を出す際は少しうるさくなってしまいますので、別のスイッチを切り替えるという技も必要ですね。

  

(4)複重音(マスター)

オクターブの音も、トレモロの音も含めた、すべての音です。

マスタースイッチとは、全部のリードを同時に鳴らせるスイッチを指します。音量も大きく、存在感のあるインパクトある音が特徴です。

蛇腹の空気量もその分たくさん使います。

  

  

ちなみに

マスタースイッチは、イタリア語で「全部」「同時に奏すること」を意味する「トゥッティ(tutti)」と言ったりもします。

四枚リードの楽器のマスタースイッチを選べば、物理的には二枚リード楽器の2倍の音量とダイナミックな表現が可能、ということになりますね。

  

  

  

  

最後に

私はずいぶんと長い間、アコーディオンの音色とスイッチの関係について「なんとなく」「適当に」捉えていました(笑)。良くなかったなぁと反省しています。

この4つの音の構成成分についてきちんと理解した上で音作りをすることは、演奏においてとっても大切な事だと思い、記事にしてみました。

次回は、実際に音色切替スイッチを実際に使う時のことについて、書いていきたいと思います。

では、また!